FXの基本は、為替差益による利益を狙うこと
FXでは、「安く買って高く売る」または「高く売って安く買い戻す」というのが基本戦略です。このような為替レートの変動によって得られる利益を「為替差益」と呼びます。
1万通貨の取引では、価格が1円動くと1万円の利益が発生します。例えば、100円で1万円を買い、101円で売れば、利益は1万円です。
また、FXは売りから入ることも可能なので、まず100円で売って99円で買い戻せば、1円の証拠金を取っても10,000円の利益が出ます。
為替レートが変動する主な要因を押さえておこう。
為替レートに影響を与える要因はいろいろありますが、為替レートに影響を与える主な要因を押さえておきましょう、
これらに注意すれば、価格変動を予測しやすくなります。
為替レートが変動する主な要因は、「金利」「景気」「リスク」「株価」の4つです。順番に見ていきましょう。
金利の推移
通貨は金利に非常に敏感です。
先進国で金利の高い通貨は人気があり、世界中から投資資金が集まるからです。
ニュージーランドは2014年に利上げを開始し、利上げが予想された2013年秋から買われ始め、大きく上昇しました。
経済
結局、その国の経済状況を考えずに通貨を売買することはできないのです。
金利は為替変動の要因になりますが、南アフリカやトルコは7%以上と非常に高い金利です。
それでも、これらの通貨を買わないのは、経済が不安定だからにほかなりません。
経済状況を把握するためには、経済指標を見る必要がありますが、その中でも重要なのが「雇用統計」「GDP」「インフレ率」「貿易収支」です。特に、毎月第1金曜日に発表される「米国雇用統計」は、経済大国である米国の雇用状況が世界経済の指標のひとつとなり得るため、重要視されています。
リスク
リスクにはさまざまな種類がありますが、その中でも市場の変動要因として大きな影響を与えるのが「地政学リスク」と呼ばれるものです。
テロ、戦争、金融の波、自然災害などです。
これらのイベントは、ほとんどの市場参加者が事前に予測することができないため、予期せず発生し、その際に大きな市場変動が発生します。
例えば、ギリシャ危機やウクライナ情勢不安などです。
このような場合、円高になる傾向があることは覚えておくとよいでしょう。
株価
株価は、その国の経済状況を表す指標と考えることができます。
したがって、通貨も為替レートとある程度相関があります。
日本では、基本的に株高は円安の要因であり、円高は株安の要因です。
どちらが先に動いたかという議論がしばしば起こりますが、2014年現在、ドル円が1円でも下がった日に日経平均がプラスで終わる日はほとんどないので、為替はややコントロールしやすいのかもしれません。
欧州の株式市場も基本的には通貨と連動していますが、米国の株式市場は、2014年現在、金融政策が株価を押し上げていることもあり、ドルや米国市場との連動性は強くないようです。
これからFX取引を始める方は、まず上記の4つの要素をチェックして、為替取引の判断材料にしてみてはいかがでしょう。