1.レバレッジは最大25倍まで可能。
2.リスクをコントロールし、思い通りのトレードができる。
3.レバレッジには注意が必要です。
少額から始められることから近年人気を集めている「FX」の最大の特徴は、FX会社に預けた「証拠金」にレバレッジをかけることで、資金を超える取引ができることです。
しかし、FXの初心者の方は、最初から自己資金以上の取引をすることに不安を感じるかもしれません。レバレッジとは何か、どのように活用すべきなのか。
今回は、レバレッジとは何か、そのリスクと活用方法についてご紹介します。
レバレッジでハイリターンが可能に
まず、レバレッジとは何かを理解するために、レバレッジのリスクについて説明します。
レバレッジとは日本語で「てこ」を意味し、自己資金以上の取引ができることから、このような名前がついています。
このレバレッジを活用することで、自己資金以上の取引を行うことができるため、より高いリターンを狙うことができるのです。
例えば、レバレッジをかけない場合の利益が1,000円だった場合、10倍のレバレッジをかけると利益は10,000円となります。このように、レバレッジをかけることで、同じ金額でより大きなリターンを狙うことができるのです。
ちなみに、日本では最大レバレッジが25倍と決められているため、多くのFX会社では最大レバレッジを25倍に設定しています。日本の金融庁に登録されていない海外のFX会社では、25倍以上のレバレッジをかけられるところもありますが、FX初心者の方にはあまりおすすめできません。
レバレッジのリスク
レバレッジに伴うリスクについてご説明します。レバレッジとは、資本金を超える取引ができることで、為替レートがマイナス方向に動いた場合、レバレッジをかけない場合よりも損失が大きくなることを意味します。これがレバレッジの最大のリスクです。
つまり、あなたが得られる最大利益は、あなたが被る最大損失の最大25倍にもなるのです。したがって、どのようなレバレッジが自分にとって適切なのかに注意せず、最大25倍のレバレッジをかけて一攫千金を狙うと、想像以上に大きな損失を被ることになるかもしれません!どのようなレバレッジが自分にとって適切なのかを知らなければ、想像以上に大きなお金を失うことになるかもしれません。
また、FXには強制ロスカットという制度があり、含み損が大きくなって必要証拠金の割合が一定水準まで下がると、保有しているポジションが強制的に決済されることになります。つまり、自分が決済したくないタイミングでポジションが決済されてしまう可能性があるのです。
このような予期せぬ損失や、自分の意思に反した強制閉店を避けるためにも、レバレッジは適切に管理したいものです。次章では、レバレッジをかける際のリスクコントロールのコツを解説します。
自分に合ったレバレッジを使い、リスクをコントロールする
前項では、FXのレバレッジにまつわるリスクについて説明しました。リスクをうまくコントロールすれば、強制ロスカットによる損失を回避することができます。では、FXでリスクをコントロールするためには、どうすればよいのでしょうか。
まず、最も重要な前提条件は、”リスクを取り過ぎないこと “です。初心者の方が陥りがちなのが、たまたまトレンドに乗って利益が出たからといって、レバレッジを大きくかけて大きな損失を出してしまうことです。
このようなケースを避けるためには、レバレッジをかける際に「損失額」をイメージしながら、ポジション量や証拠金の額を意識しておくことが大切です。
例えば、証拠金が10万円だとします。1ドル=100円のレートで取引したとします。
レバレッジが1倍、つまりレバレッジなしの場合、1,000円の取引が可能です。為替レートが101円に上昇すれば1,000円の利益、99円に下落すれば1,000円の損失となります。
次に、レバレッジ5倍が適用される場合を考えてみましょう。5,000円の取引ができ、レートが101円まで上がれば5,000円の利益、99円まで下がれば5,000円の損失が発生します。
最後に、フルレバレッジ25倍で取引した場合、25,000円の取引ができ、レートが1円上がれば25,000円の利益、レートが下がれば25,000円の損失となります。
このように、自己資金の額とレバレッジをかけたときの損益イメージを明確にすることで、どの程度の損失まで許容できるかを計ることができるのです。
レバレッジをかけた場合の損失額をあらかじめ把握しておくことで、予期せぬ損失を回避することができます。自己資金とリスク許容度に基づき、レバレッジ比率を決定してください。
レバレッジの仕組み
■レバレッジのしくみと計算方法
次に、実際にレバレッジがどのようにかかるのかを説明します。レバレッジは取引画面で「何倍」と設定するものと思っている方もいらっしゃるようですが、すべてのFX会社で設定できるわけではありません。
レバレッジは「取引金額(取引通貨量)を証拠金の額で割る」ことで求めることができます。つまり、1万円にレバレッジ25倍をかければ25万円の取引ができるということではなく、1万円で25万円の取引をすれば、結果的にレバレッジ25倍となります。
そのため、レバレッジは「お客様の取引量」と「証拠金」をもとに、ご自身で計算し設定する必要があります。
次に、標準的なレバレッジについて説明します。
レバレッジの目安
次に、レバレッジの目安についてご紹介します。まず、万人に適したレバレッジ比率は存在しません。高いレバレッジはリスクを取ってでも利益を上げたい人に向いていますし、低いレバレッジはローリスク・ローリターンで着実に利益を上げたい人に向いています。
ただし、ガイドラインが全くないわけではありません。レバレッジの目安を考える場合、主に「どれだけレートが下がればロスカットされるか」という点に着目します。
また、FX取引では、逆指値注文などで「損切り」を設定し、一定額の含み損が発生した時点で取引を終了させることが非常に重要です。
「いつか上がるだろう」「一時的な下落に違いない」と過信して放置していると、無理なロスカットになり、思わぬ大損をする可能性があります。
レバレッジの設定方法
次に、レバレッジの設定方法について説明します。先ほども少し触れましたが、レバレッジは自分で意識して計算しなければならないものです。
どれだけの証拠金を持っていて、現在どれだけのポジションを持っているのかから、どれだけのレバレッジがあるのかを計算する必要があります。
つまり、ポジションの数や証拠金の額に応じて、自分でレバレッジを設定する必要があるのです。証拠金を増やしたり、ポジション数を減らしたりすれば、レバレッジは低くなり、証拠金を減らしたり、ポジション数を増やしたりすれば、レバレッジは高くなります。
最初のうちは、レバレッジがかかりすぎないように、証拠金やポジション数をこまめに確認するようにしてください。
レバレッジ1倍での取引(レバレッジなし)
ここでは、少し「レバレッジをかけない」FX取引についてご紹介したいと思います。前述したように、レバレッジは大きな利益を狙える分、損失のリスクが高まります。
FX初心者の方の中には、いきなりレバレッジをかけて自分の資金量以上の取引をすることに不安を感じる方も多いのではないでしょうか。そんな方は、まずはレバレッジをかけない取引にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
ノーレバレッジのメリットは
・ロスカットリスクの低減(ほぼなし)
・損益のイメージがしやすい
レバレッジをかけると、損失が膨らんだり、損切りされたりすることがあるからです。レバレッジをかけると、ちょっとした為替変動で損失が膨らんだり、ロスカットされたりすることがよくあります。しかし、レバレッジ1倍であれば、為替変動による損失を抑えることができ、ロスカットのリスクも最小限に抑えることができます。
また、レバレッジ1倍は損益を可視化しやすくします。レバレッジをかけない場合、損益は単純に「変動量×取引通貨量」で計算されます。
取引を始めたばかりの頃は、レバレッジをかけない場合の損益を把握し、どの程度のリスクを取るかを検討することが重要です。
新興国通貨は必要証拠金が高く設定されているのか?
最後に追加情報として、新興国通貨の必要証拠金について紹介します。新興国通貨とは、その名の通り、新興国の通貨です。その特徴として、レートの変動が激しいことが挙げられます。
そのため、スワップ取引の際に選択されることが多い。代表的な新興国通貨として「メキシコペソ」「トルコリラ」「南アフリカランド」などが有名です。ここでは、「メキシコペソ」と「トルコリラ」を例に挙げて説明します。
結論として、新興国通貨を含む通貨ペアの必要証拠金は、他の通貨の必要証拠金よりも高くなる可能性があります。
その理由は、新興国通貨の取引は参加者が少なく、ロスカット注文を出しても取引が成立せず、証拠金を失うリスクがあるためです。
このような場合、投資家の口座はマイナス(負債)の状態になります。このような事態を回避し、投資家を保護するため、ハイレバレッジ取引を防止するために必要証拠金を高くしています。
SBIFXトレードでは、2018年8月30日より、トルコの政治情勢を考慮し、最大レバレッジを25倍から20倍に一時的に制限し、必要証拠金を引き上げています。
新興国通貨は、他の通貨に比べて必要な証拠金が多くなる場合があることに留意してください。特にスワップ取引を予定している場合は、この点に注意してください。
結論
今回は、FXに欠かせない「レバレッジ」について解説しました。資金量に見合わない高いレバレッジは、思わぬ大損失につながることもあります。より良いトレードができるよう、自分に合ったレバレッジ比率を見極めるようにしましょう。