1.FXは平日24時間取引可能です。
2.スプレッドが広がりやすい時間帯を意識してみましょう!
3.時間帯による値動きの特徴に気をつけよう
FXの大きな特徴として、取引時間が長いことが挙げられます。国内株式の取引は、基本的に証券取引所が開いている平日の9:00~15:00の間しか行えません。そのうち11:30~12:30は休日なので、実質5時間しか取引できません。
一方、FXでは、平日であれば24時間取引が可能です。しかし、24時間取引可能な時間帯は、時間帯によって異なる特徴があります。これからFXを始めようと思っているけど、時間帯ごとの特徴がよくわからない…」という方も一定数いらっしゃるのではないでしょうか?
今回は、FXの取引時間や各時間帯の特徴について解説したいと思います。
各タイムゾーンの特徴を把握することは、自分の取引スタイルを決める上でも、コスト削減の上でも、非常に有効です。
なぜFXは24時間取引可能なのか?
冒頭で説明したように、FXは平日であれば24時間取引が可能です。なぜ、FXでは24時間取引が可能なのでしょうか?それは、世界中のトレーダーが同じ時間に取引を行い、世界の外国為替市場が開かれているからです。
国内の株式は、証券取引所が開いているときにしか取引できません。しかし、FXでは基本的に取引所はなく、「インターバンク市場」という世界中の銀行による外国為替取引のネットワークがあり、24時間、世界のどこからでも取引が可能です。
ただし、土日は世界のほとんどのFX市場が休場となるため、取引はできません。
具体的な相場の移り変わりについては、「時間帯別の値動きの特徴について解説」で詳しく解説していきますので、参考にしてください。
月曜日の取引開始と金曜日の取引終了は何時?
FXの取引は、基本的に平日は24時間可能であることがお分かりいただけたと思います。では、月曜日の何時から金曜日の何時までFX取引が可能なのか、詳しく見ていきましょう。
まず、月曜日の取引開始時間についてですが、これはFX会社によって若干異なりますが、基本的には7時頃から取引できるFX会社が多いようです。
次に、金曜日の取引の終了時刻について見てみましょう。金曜日の取引終了時刻は、翌日(土曜日)の朝6時前後に設定されることが多いようです。主要なFX会社の取引可能時間は以下の通りです。
FXの取引ができない例外的な日はありますか?
FXは基本的に平日24時間取引できるといっても、例外はあります。主な例外は「クリスマス」と「大晦日・元旦」です。まずはクリスマスについて見ていきましょう。
■クリスマスの日
クリスマス当日は、ほとんどの海外FX市場が休場となります。しかし、開いている外国為替市場が1つだけあります。12月25日が平日であれば、東京外国為替市場が開いている午前7時から午後3時まで取引できます。
ただし、海外市場が休場となり、市場参加者が少なくなるため、値動きには注意が必要です。また、クリスマスが土日と重なると、FXの原則通りの取引ができなくなるので、注意しましょう。
■大晦日と元日
海外ではクリスマスが重視されますが、日本では大晦日と元旦が重視される傾向があります。そのため、大晦日の取引可能な時間は各FX会社によって異なります。そのため、利用しようとするFX会社の大晦日取引時間を必ず確認するようにしましょう。
次に、元旦の取引時間について説明します。結論から言うと、平日であっても元旦の取引はできません。日本市場だけでなく、海外市場も休場となるためです。元旦の翌日からは、ほとんどのFX会社で通常通り取引ができるようになります。
■その他の休日
その他の祝祭日の取引の可否についてですが、まず、日本では祝日であっても、土日でなければ取引は可能です。
ただし、国によっては、祝祭日には市場が閉鎖されることがあります。
スプレッドが広くなりやすい時間帯に要注意
ここまで、FXの取引が可能な時間帯と、例外的に取引ができない時間帯・時間帯について解説してきました。ここでは、取引ができない時間帯とあわせて、注意点をご紹介します。
つまり、海外市場が休場、クリスマス後、早朝など、市場全体が閑散としているときは、市場参加者が少なく、実質コストであるスプレッドが拡大しやすいのです。
スプレッドは、FXにおける「実質的なコスト」です。スプレッドが広がるということは、それだけコストがかかるということです。できれば、コストはなるべく抑えたいものです。
そのためには、「FX取引における各時間帯の特徴」を押さえておく必要があります。
各時間帯の値動きの特徴について解説
ここからは、FX取引時間帯のどの時間帯にどの市場が開いているのか、各時間帯の特徴やポイントとともに解説したいと思います。
特に、東京、ロンドン、ニューヨークの3大外国為替市場が開いている時間帯の特徴をよく理解しておくこと。
まずは6時から8時までの時間帯、オセアニアタイムと呼ばれる時間帯から。
【オセアニア時間】6:00~8:00
6:00~8:00の時間帯は、ニュージーランドのウェリントン市場、オーストラリアのシドニー市場が主にオープンしている時間帯です。基本的に市場参加者は少なく、この時間帯はほとんど値動きがありません。そのため、スプレッドが広がりやすいので、取引には注意が必要です。
ただし、ニュージーランドの経済指標の発表や週末に大きなニュースがあった場合、月曜日の早朝に価格が乱高下することがありますので、ご注意ください。
【東京時間】8:00~15:00
日本、香港、シンガポールなどの市場が開き、アジア地域に住む人々が取引に参加する時間帯です。特に、ごとうびの日と呼ばれる5と0のつく日は、日本企業の決算日であることが多く、海外顧客に対する支払いでドルが大量に買われる傾向があります。
そのため、仲値が決まる9時55分までは、ドル円の値動きは非常に活発です。しかし、10:00を過ぎると、値動きが穏やかになることが多いです。
その他、オーストラリアや中国の経済指標の発表などにも注目したい。そのため、欧州通貨が閑散としがちなのに対して、オセアニア通貨は比較的動きやすい傾向にあります。
補足として、ゴトウの日以外にも、旅行用のドルを用意するために、休暇や大型休暇の前にドルが買われることが多いようです。
【欧州時間】15:00~21:00
この時間帯では、欧州市場がオープンすると取引が活発になります。特にヨーロッパで取引の大半を占めるロンドン市場が開く17時からは、市場参加者が増え、一気に値動きが見られるようになります。
ユーロやポンドなどの欧州通貨は活発に取引されており、特にユーロ圏の経済指標発表時には値動きが大きくなります。
しかし、19時頃になると欧州のトレーダーは昼休みに入り、値動きが落ち着いてきます。そのため、短期的なトレンドが成立していても、19時以降は動きが鈍くなる傾向がある。
【ニューヨーク時間】21:00~18:00
21時以降、ニューヨーク市場がオープンし、米国からの参加者も加わり、為替の値動きはピークに達します。取引が最も活発になるのは、ロンドン市場とニューヨーク市場の両方が開いている午後9時から午前2時です。
また、東京仲値に対応するロンドンフィックスは午前0時(冬時間の場合は午前1時)になるため、月末はユーロやポンド円の値動きが激しくなる。ロンドンフィックスは投資信託の設定にも使われるため、ドル円も同様に動きがある。
午前2時を過ぎると、欧州の株式市場が閉まり、値動きがやや落ち着きます。
ただし、深夜に基調講演があったり、米国で金融政策の発表があったりすると、午前2時以降でも大きな値動きが見られることがあります。
時間帯別の値動きの特徴をまとめました。どの通貨がどの時間帯に動きやすいか、取引が活発になる時間帯とそうでない時間帯を必ず押さえておいてください。
まとめ
今回は、FXの取引時間から各時間帯の値動きの特徴までを解説しました。特に、市場参加者の数によって値動きの度合いが変わること、市場参加者が少ない時間帯はスプレッドが広がりやすいことなどは、今後のFX取引に欠かせない知識です。正しい知識を身につけ、理想のFX取引に近づきましょう。