【初心者~中級者向け】損切について
今回は損切りについて解説していきます。
損切というとネガティブなイメージを持つかもしれませんが、この損切を対応できるかどうかで生涯稼げる金額が変わってきますので、重要な内容となります。
そこで損切において大事な
・損切許容額
・損切タイミング
・損切方法
について解説します。
正直、内容は初心者~中級者向けです。本来は相場状況を見て、テクニカル分析をしながら、損切判断の要素をプラスアルファしていきますが、今回は省略致します。
損切の目的
損切の目的とは、破綻を回避することだけではありません。
もっというと、年間TOTALで稼ぐことです。大きな資金を失う前に損切回避することで、年間TOTAL収支の黒字化が見えてきます。
損切の種類
損切には2種類あります。
「全額損切」:全額損切することで、失う資金は大きいが確実に全額消失は回避できます。
「一部損切」:一部損切し、証拠金維持率を回復させることで「相場が優位な方向に戻り、反転利確する」まで耐久させることができます。その場合、「全額損切」に比べ損切額が小さくなるメリットがあります。ただし、相場が必ず戻る保証はないので万が一、相場が反転しなければロスカットのリスクがあります。
どちらが必ず正しいなどということはありません。
今回は「一部損切」について解説していきます。
損切許容金額を決める
損切において、まず大事なことは事前に「損切許容額」を決めておくことです。
損切許容額とは、自身が耐えうる損切の許容額です。
その許容額の導き出し方を解説していきます。
例えば、「50万円」で月利40%のEAを利用しているとします。
その場合、月間20万円(50万円X40%)の利益が出るわけですが、この20万円が損切許容額の基準となります。
勿論、1か月分ではなく、0.5か月分の10万円や1.5か月分の30万円、過去に出した利益の半分などと決めてもOKです。
このように「損切許容額」を運用する前に決めておくことがとても大事なことです。
何故なら、たとえ損切で資金を失うとしても、それが1か月分の利益分であれば問題ないと思いませんか?
破綻して全てを失うよりも1か月分の利益を失うだけであれば、すぐに取り返せます。なんならすでに出た利益分が削られるだけなので元本は守られます。
また、EAで大切なのは「市場から退場せず、年間TOTALで利益を出す」ことですからね。
損切検討タイミング
損切許容額を決めたが、【いつ】損切を検討していくのがいいのでしょうか?
EA太郎が推奨しているのは、証拠金維持率で判断することです。
この画像を見ると証拠金維持率が1635%です。
この証拠金維持率がロスカットラインに到達するとロスカットとなり、資金が消失します。
※ロスカットラインは証券会社によって異なります。XMの場合は20%。
その為、この証拠金維持率がロスカットラインに到達しないようにKEEPする必要があります。
目安は下記です。
証拠金維持率1000%→注意水域
証拠金維持率500%→危険水域
この500%に数値が近づいてきた時、損切して500%以下にならないように調整してあげましょう。
因みに、この画像の場合、証拠金維持率が1635%あるので、損切判断をする基準ではないということですね。
損切方法
次に「一部損切」方法を解説します。
「一部損切」の目的は【損切許容金額内で、証拠金維持率をロスカットラインに到達させず、反転利確を待つ】のが目的です。
手順は、
- 証拠金維持率が500%に到達したら「新規エントリー許可=False」でエントリー停止(利確はします)
- 損切許容金額内で一部損切
- 反転利確を待つ OR 含み損が小さくなったタイミングで決済
となります。
この時の②について損切するポジションは画像のどこから損切りするのが効果的でしょうか?
正解は・・・「2」です。
まず、
損切許容額が5万円とします。
この5万円で一番効果がでるのは
①の場合、
1ポジション目:0.01
から
5ポジション目:0.05
までの合計損切額45,235円で0.12ロット分を損切りした場合、
証拠金維持率が1837%に202%回復します。
②の場合、
4ポジション目:0.03
から
6ポジション目:0.07
までの合計損切額49,723円で0.15ロット分を損切りした場合、
証拠金維持率が1896%に261%回復します。
③は相場が反転利確してきた際に、一番最初にプラスになってくるので0.38のポジションから損切りするのは悪手となります。
ということで、一番効果的なのは②となります。
なぜ一番効果が大きいのかは少し難しいので下記にて解説しますが、理解できない人は、一旦ここまでを理解してもらえればOKです。
効果的な損切の裏付け
ここからは少し複雑になってきますので、理解ができなくてもOKです。
勿論、理解しているほうが勝率はUPします。
証拠金維持率を効果的に調整していくには理解していく関係性がありますので解説していきます。
POINTは
- 証拠金維持率の計算式
- 有効証拠金の計算式
- 証拠金の計算式
の3点です!
まず、①証拠金維持率はどうやって決まるのでしょうか?
計算式がコチラです!
証拠金維持率 = 有効証拠金 ÷ 必要証拠金 X 100
先ほどの画像の例で言うと、
①証拠金維持率(1635%) = ②有効証拠金(480,464) ÷ ③必要証拠金(29,389) X 100
となります!
この式からわかるように証拠金維持率を回復させるとは
↑証拠金維持率 = ↑有効証拠金 ÷ ↓必要証拠金 X 100
【有効証拠金を大きくする】【証拠金を小さくする】ということになります。
仮に、証拠金が10,000に小さくなると、証拠金維持率は4800%に回復します。
①証拠金維持率(4800%) = ②有効証拠金(480,464) ÷ ③必要証拠金(10,000) X 100
ここまでで、証拠金維持率の計算式が分かったと思いますが、維持率が悪化、良化するメカニズムを知るにはもう一歩踏み込んでいきましょう!
次に理解すべきは、
②有効証拠金の計算式と③証拠金の計算式です。
それぞれ、
有効証拠金 = 残高 + 未実現損益
※未実現損益とは「含み益」「含み損」を指します。画像の例でいうと、
有効証拠金(480,464) = 残高(659,141) + 未実現損益(-178,677)
必要証拠金 = 通貨単位(10万通貨 X 合計ロット) X 現在のレート ÷ レバレッジ
※マイクロ口座は通貨単位が1000通貨となります。
※GOLDはスタンダードは100OZ、マイクロは1OZ画像の例でいうと、
必要証拠金(29,389) = 100OZ X 1.09ロット X 2000ドル(1OZの価値) X 135円(ドル円レート) ÷ レバレッジ(1000)
という風になります。
GOLDのため、少し複雑になってしまいますが、このような計算式となります。
上記で緑のラインをひいた
- 未実現損益、いわゆる含み損
- 通貨単位、いわゆる運用ロットの合計
が減少すれば【有効証拠金が大きくなり】【必要証拠金が小さくなる】ということが分かりますね?
つまり、損切すると
含み損が小さくなる(これ以上大きくなりにくい)
合計ロットが小さくなる
ということで証拠金維持率が回復するということです。
話を戻すと、
損切許容額内で出来る限り合計ロットが大きくなるように損切りすれば一番維持率回復する理由は上記内容となります。