FX取引で利用できる注文の種類は?それぞれのメリットも徹底解説!

外国為替取引では、様々な注文方法を選択することができます。
それぞれの特徴や利点を理解し、上手に使い分けることが、あなたのトレードに大きく貢献します。

成行注文と指値・逆指値注文とは何ですか?どのように使い分けるのか?

成行注文とは、取引の成立を最も優先させる注文(市場価格で今すぐ取引したい)であり、通貨ペア、買いまたは売り、注文数量を選択し、「Ask(買い)」または「Bid(売り)」をタップすることで発注されます。

希望する売買レートを指定しないため、必ずしも「Ask(Buy)」「Bid(Sell)」に表示されたレートで取引が成立するわけではありません。成行注文は、現在の市場価格に近いレートで買いたい(売りたい)場合に使用します。

一方、希望の売買レートを指定する(希望の条件を満たしたときに取引するよう注文する)のが指値で、「○○円以下になったら買う」「○○円以上になったら売る」と注文することができます。投資の基本は「できるだけ安く買って、できるだけ高く売る」ことであり、指値はそれを実現するための注文方法です。

成行注文をする場合、実際に価格が○○円より上(下)になるのを待つとなると、チャートとにらめっこし続けなければなりません。しかし、指値注文であれば、あらかじめ指定して注文を出すことができます。

一方、逆指値注文はその名の通り、指値注文の逆のパターンを指定するものです。指値が「○○円以上になったら売る」なのに対し、逆指値は「○○円以下になったら売る」という注文になります。

また、指値が「○○円以下になったら買い」であるのに対し、逆指値は「○○円以上になったら買い」と指定されています。このように、「上」と「下」の関係が逆転しているのです。

しかし、指値注文も逆指値注文も、時価が「○○円」になったときにピンポイントで執行されます。「上」「下」は方向性(レートが上に動くか下に動くか)をわかりやすくするための表現です。

では、どのような場面でストップロスが活用できるのでしょうか。

例えば、上がると思って買った株に「○○円以下になったら売る」という逆指値注文をしておけば、意に反して下がっても指定した水準でポジションが決済され、それ以上の損失を回避することができます。

買い持ちの場合は、指値で買って指値で利益を確定するだけでなく、損切り価格で損切りを設定する組み合わせが効果的です。

一方、株価が下がると思って売った場合、「○○円以上になったら買い戻す」とストップロスを設定することができます。もし間違って上がっても、その水準でポジションが決済されるので、損失が広がるのを防ぐことができます。

したがって、「○○円以上になったら売る」という指値を入れつつ、「○○円以下になったら買い戻す」という指値を入れ、利益を確定し、「○○円以上になったら買い戻す」という逆指値で損切りするのが、売り方の基本的なルールとなります。

OCO注文とは何ですか?どんな時に活用できる?

FX取引では、想定するシナリオに応じて、より便利な注文方法を利用することができます。そのひとつがOCO注文と呼ばれるものです。

OCOとは、”One Cancels the Other “の略です。これは、内容の異なる2つの注文を一度に出し、片方が約定すると、もう片方が自動的にキャンセル(取消)される注文方法です。OCO注文は、新規の注文だけでなく、あらかじめ決済注文を出す場合にも有効です。

例えば、1米ドル=108円で買いポジションを持った場合、(1)113円以上になったら売るという利益確定と、(2)105円以下になったら売るという損切りを同時に設定することができます。予想通りの相場展開になれば、1米ドルあたり5円以上の差益を確定でき、仮に円高になっても1米ドルあたり3円程度の損失に抑えることができます。

知っていると超便利!IFD注文って何?

忙しくてチャートをずっと見ていられないという方は、IFD注文を使ってエントリーや利食いのチャンスを逃さないようにしましょう。IFDとは「if done」の略で、新しいポジションを建てるときに、IFD注文を出して決済してしまうということです。

新規注文が執行され、ポジションがオープンされると、2つ目の注文が自動的に有効になります。この注文は、次の順序に従って実行されます。”XX円で買い(売り)、XX円になったらXX円で売り(買い戻し)”という注文です。

例えば、目の前で1ドル=109円まで円高が進み、このままではあと数日で円安トレンドに反転すると予想されるとします。このような場合、IFD注文を使えば、108円以下になったら買いの指値注文、114円以上になったら売りの指値注文を同時に出すことができます。

注文が当たり、108円まで円高が進めば最初の注文が成立し、その後114円まで円安が進めば利益が確定します。108円まで円高が進まなければ、どちらの注文も執行されません。

利益とストップロスを一度に!?IFO注文とは何ですか?

IFO (Ifdan OCO) 注文は、前述のIFDとOCO注文を組み合わせたものです。

新規注文が執行されると、利益確定のための指値注文と、損切りのための逆指値注文が自動的に発注されます。指値注文と逆指値注文のどちらかが約定すると、もう一方は自動的にキャンセルされます。

IFD注文の説明で挙げたのと同じ具体例で説明しましょう。これは、目の前で1ドル109円まで円高が進み、このままではあと数日で円安トレンドに反転すると予想した場合です。

IFD注文では、「108円以下になったら買い」という新規ポジションを建てるための指値と、「114円以上になったら売り」というポジションを決済するための指値を同時に発注することができます。

IFO注文では、「107円以下になったら売り」というように、ストップロスを設定することもできます。

最初の注文が108円で執行された後、予想外に円高が進行すると、107円でストップロス注文が執行され、それ以上の損失を防ぐことができます。つまり、相場がどちらに動いても、IFO注文は自動的に対処できるのです。

注文方法を理解して快適なトレードを!

このように、FX取引には個性的で便利な様々な注文方法があり、それぞれの特徴や利点を理解し、うまく使いこなせば快適に取引することができます。あらかじめ設定しておけば、ずっと相場を見ている必要はありませんし、相場の推移に合わせて利益確定や損切りが進められます。

しかも、注文の変更や取り消しは、世界のどこからでもスマートフォンで自由に行うことができます。思い描くシナリオに応じて注文方法を使い分け、モバイルトレードを駆使することで、投資パフォーマンスの向上が期待できるのです。

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